「アク抜き中、どこまで筋を取れば良いのかわからない」という疑問は、初心者が最も頭を悩ませるポイントです。取りすぎると渋皮が破れて黄色い実が露出し、残しすぎると食べた際に口の中にモソモソとした筋が残ります。
2回目の重曹煮が終わったタイミングが、最も筋が浮き上がり取りやすい絶好の瞬間です。ぬるま湯の中で栗を指の腹に乗せ、以下の3段階の仕分け基準で処理を進めます。
1. 取るべきもの:太い黒筋と毛羽立ったケバ
栗の表面を縦横に走る黒く硬い導管(太い筋)と、表面に浮き出た綿棒のような白い毛羽は、指の腹で優しく撫でるだけでツルリと剥がれます。細かい窪みに入り込んだ筋は、爪楊枝の背や竹串を寝かせて、渋皮を傷つけないよう慎重に撫で落とします。
2. 残すべきもの:薄く均一な赤茶色の渋皮
表面がツルンとして艶やかな赤褐色になり、指で触って凹凸がなければ合格です。黄色の実が透けて見えるほど薄くなっている箇所は、絶対にそれ以上擦ってはいけません。多少の薄い色ムラは、シロップで煮詰める段階で均一な深い飴色に染まるため、過度に神経質になる必要はありません。