「栗の調理で最も心が折れそうになる」と多くの人が口を揃えるのが、外側の固い「鬼皮」と、内側に密着した薄い「渋皮」の処理です。刃物で無理やり削ろうとして手を滑らせたり、実がボロボロに崩れてしまった経験を持つ方も多いはずです。ここでは、力を使わずに安全に剥くための実戦テクニックを紹介します。
加熱後の栗を剥く場合、粗熱が取れて「手で触れる温かさ」になったタイミングが最も剥きやすいゴールデンタイムです。栗の平らな底面(座の部分)に包丁の刃元を当てて少し切り落とし、その切り口から頭の尖った方に向かって鬼皮を持ち上げるようにめくると、繊維に沿って帯状にするりと剥がれます。
さらに、栗ご飯や甘露煮のように「生栗の状態から皮を剥きたい」という場合には、冷凍庫を活用する裏ワザが圧倒的な効果を発揮します。半日ほど水につけた生栗の水気を拭き取り、ジッパー付き保存袋に入れて一晩しっかり冷凍します。調理する直前に熱湯を回しかけて数分置くと、外側の鬼皮が熱膨張によって緩み、手や包丁の先で面白いほど簡単にめくれるようになります。渋皮煮を作る際も、この方法を用いれば渋皮を傷つけずに鬼皮だけを取り除くことが可能です。