ジョジョシリーズには多彩なスタンドが登場しますが、なぜセックス・ピストルズはここまで女性ファンやライト層からも「かわいい!」と熱狂的に支持されているのでしょうか。その理由は、従来のスタンド像を大きく覆す「自立性」と「マスコット感」にあります。
1. 「ごはんの時間」を要求する極めて人間臭いエゴ
スタンドは本来、精神エネルギーの具現化であり、肉体的な代謝や食事を必要としません。しかしピストルズは違います。本体であるミスタに対し、戦況の合間を縫って堂々と「腹が減ったからごはんをくれ!」とストライキ同然の要求を突きつけます。ミスタがポケットからサラミやチーズを取り出し、小人たちに小さくちぎって分け与えるシーンは、まるで小動物に餌付けをしているかのような多幸感にあふれています。腹を満たした後に「昼寝をさせろ」と駄々をこねる姿も含め、完全に独立した生物のような愛嬌を放っているのです。
2. 泣き虫「No.5」のギャップ萌えと健気な大活躍
6人の中で最もファンの庇護欲をそそるのがNo.5です。実質的に4番目のポジションに位置するためか、常にNo.3から殴られたり脅されたりして「ビエーーーッ!」と大泣きしています。ところが、このNo.5こそがミスタの生死を分ける決定的な場面で幾度となく奇跡を起こします。プロシュート&ペッシ戦やギアッチョ戦など、他の小人たちが行動不能に陥った極限状態において、涙を拭いながら自らの体を張ってミスタの頭部を守り抜き、味方に情報を届ける健気さは全読者の胸を打ちました。
3. 鳥海浩輔氏の熱演によるアニメ版の破壊的な愛らしさ
テレビアニメ版『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』において、ミスタ役の声優・鳥海浩輔氏は、ピストルズの小人たちの声も兼任しています。甲高い加工ボイスでありながら、1体ごとに絶妙なイントネーションの違いを持たせ、「パスパスパース!」「ヤッホーッ!」と飛び跳ねる演技は、原作の持つ躍動感と愛らしさを何倍にも増幅させました。