家庭で扱う代表的なイカである「スルメイカ」と「アオリイカ」では、身の肉厚さやワタの利用価値、薄皮の構造が大きく異なります。それぞれの特性に合わせた下処理を選択することが仕上がりを左右します。
| 比較項目 | スルメイカ(真イカ) | アオリイカ(水イカ) |
|---|---|---|
| 身の厚み・肉質 | 薄手〜中厚。しっかりとした歯ごたえ | 極めて肉厚。ねっとりとした濃厚な甘み |
| ワタ(肝)の利用 | 肝が大きく濃厚。塩辛やワタ焼きに最適 | 肝は小さく水分が多いため食用には不向き |
| 薄皮の処理 | 表皮を剥くだけで刺身・加熱調理が可能 | 表皮の奥にある頑丈な「内側・外側の薄皮」の除去が必須 |
| おすすめ料理 | ワタ炒め、煮付け、一夜干し、いかめし | 極上の刺身、天ぷら、湯引き |
特にアオリイカを刺身にする際は、表皮を剥いだ後に残る透明で強靭な筋膜(薄皮)を包丁で削ぎ取るか、ペーパーで丁寧にめくる工程が不可欠です。この薄皮を残したままにすると、どれほど高級なアオリイカであっても口の中に硬い皮が残り、特有のねっとりとした甘みととろける食感が損なわれてしまいます。