静岡県お茶振興課をはじめとする行政・業界が一体となり、茶の消費拡大と新しい価値提案を進めるなかで、ふじのくに茶の都ミュージアムはその発信エンジンとしての重責を担っています。かつて明治維新期に職を失った武士や川越人足らが拓いた牧之原台地の開墾史から始まる静岡茶の歴史を、緻密な史料とジオラマで学べる常設展示は圧巻です。
さらに注目すべきは、展示が日本国内にとどまらない点です。「世界のお茶展示」エリアでは、世界各地の喫茶習慣や喫茶具、民族ごとの茶文化を体系的に比較展示。近年高い人気を集めている企画展「国産紅茶の世界」のように、緑茶用品種を活用した芳醇な和紅茶(国産紅茶)の魅力を掘り下げる試みは、若い世代や海外バイヤーに対しても日本茶の奥深い可能性を鮮烈に印象づけています。