ネット上の教育系アカウントや保護者のコミュニティで「中1の英語教科書を開いて絶句した」という投稿が拡散され、多くの共感を集めています。「This is a pen.」からアルファベットを1文字ずつ丁寧に練習していた昭和・平成初期の授業スタイルは完全に過去のものとなりました。
学習指導要領の改訂により、小学校5・6年生で英語が「教科」へと格上げされました。これにより、小学校の段階で600〜700語程度の語彙をすでに習得し、基本的なあいさつや簡単な日常表現のリスニング・スピーキングはできているという前提で中学校の教科書が作られています。その結果、中1の1学期冒頭からbe動詞と一般動詞が同時に登場し、疑問詞や助動詞canを含む長文が当たり前のように掲載される構成へと劇的な変化を遂げました。
かつてなら中1の後半から中2にかけてじっくり時間をかけて習得していた「過去形」や、前述の「a year ago」のような時の副詞句を使った自己表現も、カリキュラムの早い段階で要求されます。小学校時代に「英語に親しむ(音声中心)」の段階にとどまり、アルファベットの書き分けや単語のスペリング、語順のルールといった「読み書きの型」を定着させないまま進学した生徒にとって、このスタートダッシュの段差はあまりにも高く、最初の定期テストで深刻な挫折感を味わうケースが続出しています。