沢城みゆきのキャリアを語る上で欠かせないのが、歴史ある「国民的キャラクター」のバトンを受け継ぎ、自らの表現として昇華させた功績です。
その筆頭が『ルパン三世』の3代目・峰不二子です。先代・増山江威子が築き上げた甘さと艶やかさのアイコンに対し、沢城はコケティッシュな愛らしさに加え、裏社会を単身で生き抜く冷徹なリアリズムと知性を吹き込みました。単なるモノマネに終始することなく、現代的な自立した女性像としての不二子を確立した手腕は、新旧ファン双方から絶賛されています。
また、『ゲゲゲの鬼太郎』(第6期)の鬼太郎役への抜擢もエポックメイキングでした。歴代の名優たちが演じてきた妖怪ヒーローの系譜を引き継ぎつつ、人間社会と妖怪の狭間で葛藤するダークでシリアスな少年の苦悩を陰影豊かに演じきりました。歴史の重圧を真正面から受け止め、時代の要請に応じた新たなキャラクター像を提示できる点こそ、彼女がトップ声優たる所以です。