キリンカップをはじめとする強化試合において、森保ジャパンが取り組んできた最大のテーマは「南米勢をはじめとするフィジカルモンスターへの耐性」です。近年のヨーロッパ遠征では強豪国と互角以上に渡り合ってきた日本ですが、コパ・アメリカを制するような南米勢の狡猾な試合運びや激しいボディコンタクトに対しては、データ上明確なギャップが露呈しています。
代表戦のアナリティクスデータによると、日本代表が直面している主な課題は以下の3点に集約されます。
- 空中戦勝率の低下:相手ゴール前および自陣ペナルティエリア内での空中戦勝率は、欧州中堅国相手には約55%を記録する一方、南米強豪相手には43%前後まで急落。
- 地上戦デュエル(球際)のファウル率:激しいチャージに対してファウルを取られる回数が増加し、セットプレーから危険な場面を作られるリスクが高い。
- ハイボール処理時のセカンドボール回収率:相手の前線からのロングボールに対するセカンドボールの回収率で、南米勢に約12%のリードを許している。
このデータ上の劣勢を埋めるピースとして浮上したのが、身長192cmの恵まれた体躯を誇る望月ヘンリー海輝です。従来の日本人サイドバックには見られなかったサイズ感と跳躍力は、相手のロングボール攻撃を無力化し、セットプレーの攻防において決定的な武器になり得ます。森保監督がルヴァン杯直前であっても彼を代表に拘束し、戦術指導を施した意図はまさにここにあります。